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精神科における最新の治療薬情報や僕の独り言を書いてます・・・


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カテゴリ:治療薬情報( 40 )

日本臨床精神神経薬理学会印象記

今回の学会でもいろいろと勉強になりましたが、普段論文や書籍で良く目にするMeltzer先生、Stahl先生の話は興味深かったです。
それぞれの先生の話は2回ずつ聞いてきました。
まずはMeltzer先生のお話です。一昨日はわが国でも漸く使えるようになった治療抵抗性統合失調症治療薬であるクロザピンについての話、昨日は現在開発中のPimavanserinの話をされていました。特にPimavanserinという薬剤の話は興味深かったです。セロトニン2A受容体のinverse agonist(逆作動薬。用語解説)という今までとは異なった薬剤プロフィールで、これまでの非定型抗精神病薬(リスペリドンなど)を「減量して」併用し、より良い効果と副作用を減らすことができたというデータを示されていました。

そして一番はStahl先生の話でした。過去の薬も現在の薬もどれもmultifunctional(多くの受容体やトランスポーターに作用する)であり、さらに一つの薬でもその用量のよって働き方が異なる物もあることを示されていました。
一つ紹介しますと、セロクエルという統合失調症治療薬は、
・少量で選択的H1(ヒスタミン1)受容体遮断作用を示して、睡眠薬。(これを「赤ちゃん熊」)
・中等量で5HT(セロトニン)2c受容体遮断、ノルアドレナリントランスポーター阻害、セロトニン1A受容体部分作動作用を示し、抗うつ薬。(これを「お母さん熊」)
・高用量で5HT2A受容体遮断、D(ドーパミン)2受容体遮断作用で、統合失調症治療薬。(これを「お父さん熊」)
とその用量による役割の違いを3匹の熊に例えて判りやすく説明されていました。
また今年の9月にわが国でも漸く使えるようになった抗うつ薬のミルタザピン(レメロン、リフレックス)についてもα2受容体遮断、5HT2C受容体遮断、5HT2A受容体遮断、5HT3受容体遮断によるdisinhibition(脱抑制)よってセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンのそれぞれの神経伝達物質が高まり、抗うつ作用を示すことをアニメーションを用いたスライドでとても分かりやすく説明されていました。
さらに今日はこれまでの抗うつ薬であるSSRIやSNRIで効果不十分である時に作用機序の異なるミルタザピンを加えることで効果増強も期待できるとの話もされ、これを「California Rocket Fuel」とネーミングされてました。車好きなStahl先生ならではの例えと思いました。
今日も本当は学会へ行きたいと思いますが、片道2時間かかり、今週は全く休みがなくて疲れてるので流石に今日は行きません。片道30分ぐらいで行ける「Osaka Rocket Fuel」でもあれば参加してたのですが(笑)
by k_m_c | 2009-11-15 07:54 | 治療薬情報

日本臨床精神神経薬理学会

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只今京都駅で電車発車待ちです。昨日、今日と出席しました。今日は朝はお天気悪かったですが、午後からはこんなに良いお天気でした。学会で勉強した興味深い話はまた帰ってから書こうと思います。
by k_m_c | 2009-11-14 17:11 | 治療薬情報

なら精神科診療所懇話会

今夜は去年に続いて呼んでいただき、講演してきました。今回は第47回目でそのうち話をさせていただくのが4回目となりました。
今夜は今年6月から使用できるようになった統合失調症の治療薬で持効性注射製剤のリスパダールコンスタを中心に話をしました。二週間に一度の注射で症状の安定が期待されます。内服薬より用量が少なくて済むことや血中濃度の変動が小さくなることから副作用発現も少なくなると考えられます。
とまあ自分の話よりも今回はピアステーション・ゆうの施設長の加藤氏の『クラブハウスの魅力と可能性』という話はとても興味深いものでした。まだ日本のクラブハウスは五カ所(東京3カ所、岐阜1カ所、奈良1カ所)しかありませんが、これからもっと増やせるような国になって欲しいですね。
by k_m_c | 2009-09-05 22:23 | 治療薬情報

ミルタザピン承認近し

5月29日厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会において新規抗うつ薬である「ミルタザピン(商品名:リフレックス、レメロン)」が通過したそうです。
以前からあった四環系抗うつ薬のミアンセリン(商品名:テトラミド)の構造を一部変えたもので、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)といわれるものです。
効果発現が早い、三環系抗うつ薬と同等の効果、吐気などの消化器症状が少ない、などの特徴があるようです。
その反面、やや眠気などの鎮静、肥満などを認めるケースもあるようです。
今月の分科会で承認されれば、7月中にも正式承認となるようです。
新しい治療選択枝が増えるのは良いと思いますが、抗うつ薬を処方するDrは「生兵法は大怪我の元」とならないよう注意をしたいものです。
by k_m_c | 2009-06-01 21:35 | 治療薬情報

リスパダールコンスタ承認

23日の木曜は休診日でしたが、「長期予後を見据えたこれからの統合失調症薬物療法」というタイトルで講演をしてきました。
統合失調症の治療では再燃・再発を防ぐことが大切であり、特に服薬アドヒアランスが非常に重要です。しかしキチンと服薬を続けることは本当に難しいことです。
以前より持効性注射製剤の再発防止効果の高さは証明されていましたが、わが国ではこれまで服薬アドヒアランスが悪く何度も再発を繰り返している患者さんや内服薬の効果が乏しい患者さんなどに「止むを得ず」使っているという感じでした。しかも内服薬プラス持効性注射製剤という併用療法で使われており、持効性注射製剤の服薬から解放されるというメリットは全くない状態でした。
ところで今回の講演では、前日の4月22日に製造承認されたリスパダールコンスタについてもいろいろと話をしました。
リスパダールコンスタは非定型薬で唯一の持効性注射製剤であり、その優れた有用性、副作用の少なさなどについて、海外の論文データなどを引用し話をしてきました。
「注射=悪い時や困った時に使う」という固定観念もそろそろ「change」する時期ではないでしょうか?
通常の錠剤、散剤、口腔内崩壊錠、液剤、持効性注射製剤などから患者さん自らが選択できるようにアドバイスをしていきたいと思います。
by k_m_c | 2009-04-25 21:26 | 治療薬情報

クロザピン承認

治療抵抗性統合失調症の治療薬であるクロザピンが昨日の厚生労働省の薬食審・薬事分科会で承認了承されたようです。
ここで簡単にクロザピンの歴史を紹介してみましょう。
クロザピンは1960年代に開発され、1970年代に各国で発売されました。統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)にも陰性症状(引きこもり、自発性低下など)にも効果を示し、錐体外路症状(ふるえやこわばりなど)もない画期的な薬剤と言われていたようです。日本でももう少しで承認という段階であった時に、「無顆粒球症」という生命を脅かす重篤な副作用が起こりうることが報告され、各国での承認が取り下げられ、わが国でも開発中止となりました。
(無顆粒球症とは、白血球のうちで顆粒球というものが著明に減ったり、消失してしまうことにより、重篤な感染症が起こり生命の危険にさらされることを言います。)
このクロザピンにはセロトニン2A受容体遮断効果があることなどが判り、現在多く用いられている非定型(新規)抗精神病薬の開発に繋がりました。
しかしクロザピンの効果が1980年代後半に再評価され、各国でこれまでの治療で効果不十分な治療抵抗性の患者さんに慎重な血液検査を繰り返しつつ、使用されるようになりました。
ちなみに無顆粒球症の発現リスクは約1%程度のようです。
あと痙攣なども起こすこともあるようですが、特に気をつけたいのは「体重増加」と考えます。
これまでわが国で一番体重増加のリスクの高いオランザピンよりも、体重増加が多いとされています。
by k_m_c | 2009-03-31 08:00 | 治療薬情報

クロザピン承認間近?

治療抵抗性統合失調症の治療薬であるクロザピンが厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会を通過し、今月下旬の薬事分科会で審議予定とのことです。
承認に向けてあと一息というところでしょうか?
クロザピンは世界97ヶ国で既に承認されているそうですが、本当にわが国は薬剤後進国と思います。
さらに我々日本の精神科医の処方内容も後進国と呼ばれないよう、まだまだ残っている多剤併用から単剤治療へのchangeが必要と思います。
by k_m_c | 2009-03-02 13:10 | 治療薬情報

今夜はPeuskens教授の座談会に参加してきました。

今夜はベルギーのカソリック大学精神科のPeuskens教授の座談会に参加してきました。
タイトルは「Long-term continuous optimal treatment leading to improved patient outcomes」で、日本語で言いますと「患者さんのより良い予後に繋がる長期継続的な最善の治療について」という感じでしょうか?
多くのデータを示していただき、とてもわかり易く説明していただけました。
講演の流れとしては、
統合失調症治療の発症後初期(Critical Period)において、いかに再燃・再発を防ぐことが長期予後改善に繋がる。

再燃・再発の多くが服薬アドヒアランスに問題がある。

しかし服薬アドヒアランスを高めるのは簡単なことではない。(医師は患者さんのアドヒアランスを良いように過剰評価する傾向があること。また患者さんもキチンと薬を飲んでいるつもりでも、実際の服薬率はそれ程良くないことなどのデータも示されていました。)

長期間作用型(持効性)の抗精神病薬注射製剤は治療アドヒアランスを高めるのに有効であり、治療中断率や再発率が低い。

中でもまだ日本では発売されていない新規抗精神病薬の持効性注射製剤は効果が優れており、錐体外路症状などの副作用も少なく、患者さんの満足度も高いこと。
などを説明されました。

20年前に私が始めて担当した統合失調症の患者さんはアドヒアランス(当時はコンプライアンスと言ってました)に問題があり、外来治療では良くない状態が続いており入院された患者さんでした。その患者さんに持効性定型抗精神病薬注射製剤(当時は経口薬も定型薬しかなかった時代です)を使用し、退院後も良い状態で長期間維持できた経験があります。
そういった経験もあり、私としては新規抗精神病薬の持効性注射製剤を日本でも使用できる日を心待ちにしています。
by k_m_c | 2008-09-27 23:02 | 治療薬情報

精神科臨床薬学研究会(近畿ブロック講演会)で話をしてきました

今日は精神科臨床薬学研究会という会の「糖尿病・メタボリックシンドローム」についてのワークショップで精神科医療にかかわる病院などで勤務されている薬剤師さんへ話をしてきました。
統合失調症の患者さんの多くにメタボリックシンドロームがあり、糖尿病の発症のリスクも高いですし、既に糖尿病で悩まれている方も多いです。
流石に日曜にもかかわらず出席されていた薬剤師さんは皆さんよく勉強されているのが判りました。
糖尿病になる前の「耐糖能異常(インスリン抵抗性)」の段階で食い止めないといけないと思います。
僕自身も一度空腹時のインスリン濃度と血糖値を測定し、HOMA-IRを測定してみようと思います。(笑)
ちなみにHOMA-IRとは血中インスリン濃度x空腹時血糖値/405で求められ、2以上であればインスリン抵抗性(インスリンの効きが悪い)があるということになります。こういう状態ではインスリンが多く出ています。インスリンは足らなくもいけませんが、多くで過ぎてもいけません。高インスリン血症は血圧を上げますし、食欲亢進しやすくもなります。また高インスリン血症が続くということは、インスリンを分泌するすい臓が疲弊してきます。次第にインスリン分泌が低下し、いよいよ糖尿病を発症することになります。

あと印象に残ったのが、「うちの病院の先生は薬をいろいろと使って・・・。外国の先生の話では一つの薬を十分に使って、効かなければ違う薬・・・って聞きましたが・・・」と質問された方もおられたことです。
やはりまだまだ抗精神病薬の「多剤大量処方」は多いようです・・・。
それに対して、「わが国でも現在では抗精神病薬単剤での治療が基本です。単剤治療でこそその薬の特色が出ます。安易な多剤併用はその効果を損なうばかりか、副作用も出やすくなり、その原因も判らなくなります。その先生にも単剤治療を先生からも厳しく言ってあげてください(笑)。」と返答しました。
by k_m_c | 2008-06-15 20:55 | 治療薬情報

ロナセン研究会へ行ってきました

昨日は診療終了後、夕方からロナセン研究会に出席してきました。
ロナセン(一般名:ブロナンセリン)は今年4月から使えるようになった日本で最も新しい抗精神病薬です。以前大阪市立大学で仕事をしていた時にブロナンセリンの長期臨床試験を担当していました。
受容体への作用プロフィールとしては、強いドパミンD2遮断とそれに次ぐセロトニン5-HT2A遮断が特徴で、DSA(Dopamine-Serotonin Antagonist)と呼ばれます。
D2遮断が強いにもかかわらずプロラクチン上昇(無月経、乳汁分泌、性機能障害と関係)が少ないとされ、これは本薬剤の脳内移行性の良さからと説明されているようです。
またアドレナリンα1遮断(低血圧や鎮静と関係)が非常に弱く、ヒスタミンH1遮断(食欲亢進や鎮静と関係)とムスカリン性アセチルコリンM1遮断(口渇、便秘、認知機能障害と関係)がほとんどないため、これらの副作用は出にくいとされています。

ちなみに以前より発売されているものを含めて、現在わが国で使用できる新規抗精神病薬は以下のように分類できます。
1.SDA(Serototin-Dopamine Antagonist):リスパダール、ルーラン。強いドパミンD2遮断とそれを上回る強いセロトニン5-HT2A遮断が特徴。
2.MARTA(Multi-Acting Receptor Tageted Agent):ジプレキサ、セロクエル。D2、5-HT2A以外の多くの受容体(α1、H1、M1など)に作用するのが特徴。
3.DSS(Dopamine System Stabilizer):エビリファイ。D2受容体に強く結合するが、これまでの薬剤(受容体完全遮断)とは異なり部分作動薬としての働きがあり、ドパミン過剰部位で抑制し、不足している部位で高める作用があるのが特徴。
4.DSA(Dopamine-Serotonin Antagonist):ロナセン。

このようにわが国の統合失調症治療薬も随分選択肢が多くなりました。(治療抵抗性への効果が証明されているクロザピンの承認はまだですが・・・)
どの薬剤も長所、短所はあると思います。
大事なのはどの薬剤も単剤かつ適切な用量で治療してこそ、その薬剤の優れた特性が発揮できると考えます。
これからも患者さん一人一人にあった薬剤を患者さんと一緒に探していきたいと思います。
by k_m_c | 2008-06-15 20:49 | 治療薬情報